■ 2020年度事業活動報告(2020年4月1日~2021年3月31日)
2020年度は、世界的な新型コロナウイルス感染症の広がりのなかで、日本においても多くのイベントなどが中止を余儀なくされ、対面での会合などが実施しづらくなった状況を受け、一般社団法人国際栄養食品協会(AIFN:アイファン)の活動も大きな制限を受けた1年でした。
AIFNのミッション・ステートメントに基づく活動として重視してきた、教育・啓発活動については、一昨年までのAIFNオープンカレッジ「業界人のためのサプリメント講座(全8回)」のような対面講義を企画することができず、今後に向けてWeb配信講義などの可能性を探る活動を行いました。また、引き続き会員団体の実施するサプリメントに関連する通信教育活動に協力いたしました。
健康食品産業協議会では当協会の副理事長、専務理事、理事が積極的に執行役員会、理事会、分科会に参加するなどして、行政への窓口としての健康食品産業協議会の充実、ビタミン・ミネラルの機能性表示拡大(栄養機能性食品として)の実現、食薬区分で専ら医薬品に分類されている素材の健康食品への使用拡大に向けて活動を行いました。
また、AIFN会員への情報提供の一環として、AIFNインフォーメーションを配信し、国際、行政および科学情報の提供を引き続き実施しました。行政情報では、時機を得た官庁ニュースの詳細化に取り組み、国際ニュースでは、IASDAニュースフラッシュの英語版・日本語版の発信を引き続き実施しました。また、IADSAのWebサイトに掲載されているMind The GapシリーズのビタミンDとルテインのストーリーに日本語訳を追加しました。
今年度の主な活動結果を以下に示します。
- 理事会は、今年度はWeb会議または書面で実施し、6回開催いたしました。
- 教育・情報提供における活動として、AIFNオープンカレッジで実施してきた「業界人のためのサプリメント講座」の内容をWeb配信するための検討を行いました。
また、会員団体のサプリメント管理士教育事業における資格認定のサポートを継続しており、サプリメントの正しい知識の普及に貢献しています。 - (一社)健康食品産業協議会では、執行役員会および理事会に参加し、行政への窓口としての健康食品産業協議会の充実を図ってきたほか、構造改革連絡会では同協議会の参加団体の活動の集約を含めた今後の組織運営について協議してまいりました。また、同協議会の分科会活動では、「食薬区分分科会」ならびに「ビタミン・ミネラル分科会」ではAIFN理事がリーダーシップをとって進めております。さらに食品産業コーデックス対策委員会には理事が専門委員として参画いたしました。
- IADSA会員団体として、今年度はWeb開催されたIADSA総会、および関連セミナーに専務理事が参加しました。また、IADSAのWebサイトに掲載されているMind The GapシリーズのビタミンDとルテインのストーリーに日本語訳を追加することができました。IADSAニュースフラッシュについては日本語版の作成を引き続き行い、CODEX関連ニュースなどを含め、会員にいち早く発信しました。
- Web開催されたVitafoods Asia 2021に協賛し、会長がパネルディスカッションのスピーカーとして日本の機能性表示制度を紹介しました。
- ホームページやAIFNインフォーメーションを通じて、会員に行政情報、IADSA情報等をいちはやく届けてきました。
- 組織強化
- 執行理事(理事長、副理事長、専務理事)を中心に、情報交換を密にし、団体、会員などからの要望、要請に対応しました。理事会は5回開催し、AIFNの活動案件の迅速な決定を行いました。
- AIFNインフォーメーションを通じてより多くの情報の提供に心掛けました。
- 会員への情報提供および機会の提供
- 事務局から下記の配信物を情報として提供しました。
AIFNインフォーメーション:242件
AIFNインフォーメーション<英語版>:26件
内容はIADSA情報(IADSA News Flash<英語版、日本語版>:件)、行政関連情報、
CODEX情報、セミナー等イベント情報等 - ホームページの充実
会員サイトで、機能性表示食品届出一覧表、およびその他行政関連情報、IADSA提供資料等を公開しました。
- 事務局から下記の配信物を情報として提供しました。
- 規制緩和推進
- 食薬区分の見直し
(一社)健康食品産業協議会の「食薬区分分科会」活動を牽引する形で、厚生労働省との情報交換を継続してきました。専ら医薬品として扱われていることが問題であると以前から私たちが指摘していた複数の成分が、2020年中に食薬区分審議の対象ととなり、いずれも医薬品の扱いのまま変わらないという審議結果となった旨がWEB上に公開されました。これらの専ら医薬品成分は、AIFNの前身であったNNFAの活動によってCoQ10が規制緩和されて以降、継続して規制緩和が課題であった素材です。残念ながら専ら医薬品としての扱いが変わらない理由は未だ不明瞭であり、今後の活動方針の練り直しが求められています。 - 栄養機能食品制度の改革支援
(一社)健康食品産業協議会のビタミン・ミネラル分科会活動で、ビタミンDおよびE、C について資料を再整備し、新たな情報を加えたビタミンDおよびE、Cの提案書を消費者庁に再提出しました。現在、ビタミンC、D、Eに関する表示拡大案、および切り出し表現自主ルールについて消費者庁との意見交換を重ねています。 - サプリメントに使用できる食品添加物の拡大に関する活動
残念ながら今年度も進捗は見られませんでした。
*酢酸トコフェロール:相談センターとの相談へ移行後、進捗なし。
*アセトン:状況の変化なし。 - 安全性・品質確保の合理性を推進するための活動支援。
(一社)日本健康食品認証制度協議会(健康食品認証制度協議会を2020年2月に一般社団法人化)に専務理事が理事、運営幹事として参画し、健康食品GMP認証の取得拡大に向けた活動に協力しました。食品産業コーデックス対策委員会には、理事が専門委員として参画しました。
- 食薬区分の見直し
- 会員企業等の人材育成活動
AIFNオープンカレッジ「業界人のためのサプリメント講座」の講義内容をWeb配信する検討を開始しました。
- 消費者教育・啓発活動
今期は新型コロナウイルスの影響があり、残念ながらセミナー等を実施できませんでした。
- 関連団体との連携強化
- IADSAの総会(Web)に参加。国際情報の収集を行い、最新情報をAIFNインフォーメーション(e-mail)等にて会員に配信しました。
- 健康食品産業協議会に執行部として参加し、同協議会の業界団体としての地位確立に向けた構造改革を進めました。
- 健康食品の安全性認証機関を認定する(一社)日本健康食品認証制度協議会において、安全性・品質の確保に関する活動に、理事、運営幹事として協力しました。
- (一社)食品産業センターが取りまとめる「食品産業コーデックス対策委員会」の栄養・特殊用途食品部会に理事が委員として加わり、年6回の会議に参加しました。
- Vita Foods Asiaへの協力合意を行い、2月にWeb開催されたVita Foods Asia 2021に理事長がパネルのスピーカーとして日本の機能性表示制度を紹介しました。